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えほんの森 「ちょっとだけ」
2021.12.16
コラム

おじゃみキッズえほんの森では
せんべい®でねんねしていた「赤ちゃん」が
自分の足で歩き始める「こども」時代の
素敵な絵本をご紹介していきます。

 

第一回目は
「ちょっとだけ」(瀧村有子 作・鈴木永子 絵)

主人公「なっちゃん」

なっちゃんのお家に赤ちゃんがやってきます。
「おねえちゃん」になったなっちゃん。

おそらく、「赤ちゃん」がやってくるまでは
なっちゃんは、おうちでたった一人のこどもで
お父さんもお母さんも
なっちゃんにかかりきりだったことでしょう。

ちいさななっちゃんの世界は
なっちゃんを中心にまわっていたのかもしれません。

お母さんとお買い物に行くときも
お母さんは決してなっちゃんの手を離さなかったし

寝る前のお着替えも
ひとりでしようとするなっちゃんを見守り
時には手助けもしてくれていたのでしょう。

ある日、なっちゃんは
「おねえちゃん」になることをお母さんから聞かされたと思いますが

だんだん大きくなるお母さんのおなかを見ても
「おねえちゃん」になることなんて
ピンとこなかったことでしょう。

「赤ちゃん」が初めてなっちゃんのお家に帰ってきたとき
嬉しそうなお父さん、お母さんの声を聞いて
なっちゃんは、あんまり嬉しいかどうかもよくわからなかったけれど

悲しい顔や怖い顔をしてはいけないと
「おねえちゃん」はなんでも一人でできるようになるんだと

いっぱい、いっぱい背伸びをしていたのかもしれません。

「ちょっとだけ」
「ほんの少しだけ」

そのいじらしいお願いごとは
なっちゃんがこれまでより一歩大きくなった合図

お父さんも、お母さんも
そんななっちゃんが愛おしく

そして頼もしく

本当の赤ちゃんの頃ように
いつまでも抱っこしていたい気持ちを
親として卒業ていくのです。

こどもが幼い頃の日常は
大人が自分自身成長してきた日々をたどる旅でもあります。

みんな、かつてはこどもだったのですから。

自分がここまで年をとってきた過程で
いかにたくさんの愛情受けてきたことか。

いっぱい泣いて、いっぱい笑って
小さな幸せをたくさん両手に抱えて

みんな大人になってきたのです。

「いつの間にか」なんてことは、本当はなくって
小さななっちゃんが
ちょっとずつ、ちょっとずつ、
大きくなるような、そんな時間を重ねていくのです。

「赤ちゃん」から「こども」へ
きらきらした瞳で、自分の足で歩きだしてほしい

自分の居場所を自分でみつけに

お気に入りの場所にどこでも持っていける
おじゃみキッズ 「学」と「習」は
そんな思いを込めてお届けします。

おにいちゃん、おねえちゃんになったら
「ねんね」時代を卒業したら

選んであげてください、ご一緒に。。

 

「ちょっとだけ」福音館書店
瀧村有子 作
鈴木永子 絵

 

おじゃみキッズのプロモーションビデオは
こちらからご覧になってください。

 

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